2014年10月21日火曜日

「子供の騒音」の件で東京都に電話で訊いてみた

東京都環境局に電話で訊いた



・「騒音規制から子供の声を除外する方針で検討」との報道は事実でしょうか?

「騒音規制から子供の声を除外する方針で検討」というのは事実ではない。具体的方針を定めたというような段階ではない。「今回、報道がそのように出てしまった」というような表現。
都議会で問題視する質問があった等の経緯があり、調査の結果、多くの市区でそのようなやトラブルがあるという事情をかんがみて、広くどうすればよいかというのを検討している。特定の方針が定まったという段階ではない。


・条例の改正は法律の範囲内ということだと思いますが、環境基本法との関係はどうなるのでしょうか?

環境基本法の環境基準は「維持されることが望ましい基準」努力目標で、運用は騒音規制法。
法律の範囲内ということについては法内でそう定められてて問題は無い。(多分、4条「当該地域の自然的、社会的条件に特別の事情があるため、前項の規定により定められた規制基準によつては当該地域の住民の生活環境を保全することが十分でな いと認めるときは、条例で、環境大臣の定める範囲内において、同項の規制基準に代えて適用すべき規制基準を定めることができる。」もしくは、27条「当該地域の自然的、社会的条件に応じて、この法律とは別の見地から、条例で必要な規制を定めることを妨げるものではない。」のことかなあと思う。)なので憲法94条の規定からみても問題ない。条例は法律の範囲内ということ。


・ 「騒音規制から子供の声を除外する」ことで酷い騒音が出ることになる可能性があり、騒音被害者の権利が損なわれることになるのでは?

それでは問題がある。


・園内部での園児や労働者にとっての騒音という問題もあるのでは

承知している。同様の意見も電話などでいくつか来ている。


報道の反響か、問い合わせがよく来てるみたいで、今日も何件来てたかなというようなことをおっしゃってた。
報道が事実と違うところがあるということであれば都のウェブサイトで報道発表として、たしかな情報を発信したほうが良いのではないかと思う。(何も決まってないのに何を発表するんだということなんだと思うが)市民の関心も高いように見えるし、確かな情報と知識が提供されて、それを元に考えることが良いのだと思う。その点でマスコミはあまり機能してるように見えない。報道発表資料としては何も出してないが、定例議会の議事録としては出してるということでした(そこまでの関心がある人も少ないんじゃないかな)。これはあとでリンクとか引用とかするかも。(追記:議事録に見る「子供の騒音」に関する東京都環境局の見解)

 環境基本法と騒音規制法の関係は正直よく分からない。専門家がこの件で意見してくれたら良いと思うのだけど。ただ改めて二つの基準を比較すると、努力目標に添う形で騒音規制法の基準が定められてるように見える。騒音規制法のほうが5dbほど厳しく基準を設定してあるケースもあるので、例えば45dbの基準値が環境基本法に合わせた50dbに緩和するというのが個人的には妥当なラインではないかと思う。それ以上では「人の健康の保護に資する上で維持されることが望ましい」環境でなくなるわけで、「国民の健康で文化的な生活の確保に寄与する」とする同法の目的にそぐわなくなり、それはつまり健康で文化的な生活が損なわれることになるのではないか。

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